イオン㈱と㈱サイゼリヤのビジネスの実態~セグメント情報~
- 佐藤篤
- 2023年10月13日
- 読了時間: 2分
3月決算企業の第2四半期決算発表シーズンが間もなく始まりますが、それに先んじて今は流通・小売業や外食企業の決算発表が続いています。
個人的には業務上縁のなかった業種なので、いつもはあまり気にしていないのですが、関連ニュースで気になるものがあったので、実際に2社ほど決算短信を確認してみました。
1.イオン㈱
10月11日に発表された2024年2月期の第2四半期決算に係るニュースによると、総合スーパー事業(GMS)は10年ぶりの黒字転換とのこと。
本業が10年赤字でどうやって今まで生き長らえてきた(?)のか、不思議に思い、決算短信を確認してみました。
まずは、前期(2023年2月期)第2四半期のセグメント情報です。確かにGMSは赤字です。

次に、当期(2024年2月期)第2四半期のセグメント情報です。GMSは黒字化しています。

知っている人にとっては自明の事なのでしょうが、イオン㈱はヘルス&ウェルネス、総合金融、デベロッパー等の事業で稼ぐ企業だったのです。
2.㈱サイゼリヤ
同じく10月11日に2023年8月期本決算が発表されていました。
こちら↓がセグメント情報です。

このインフレのご時世に頑なに値上げを拒否する経営方針を貫かれていますが、どうやら日本は赤字のようです。
こうして2社の決算をみてみると、イオン㈱はドラッグストア、金融、不動産での稼ぎを総合スーパーマーケット利用者へ還元し、㈱サイゼリヤはアジア地域での稼ぎを日本に還元していることが分かります。
普段あまりみることのない決算書をたまに眺めると、意外な発見があるものだと改めて感心した次第です。
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