追い込まれた企業達~㈱ダブルスタンダード、㈱三栄建築設計~
- 佐藤篤
- 2023年8月18日
- 読了時間: 2分
最初にお断りしておくと、このエントリーは追い込んでいる方を責めるとか、追い込まれている方を非難するような意図のものではありません。
追い込む方も追い込まれている方も様々な理由があってのことで、その辺りの事情は外野からは知る由もないからです。
2023年8月14日に株式会社ダブルスタンダードが「主要取引先との契約終了に関するお知らせ」をリリースしておりました。
主要取引先である大和リビング株式会社との契約について、2025年3月31日をもって概ね終了する見込みとなった、という内容のリリースです。
ここまでならそう珍しい話でもないのですが、この件がすごいのは、2023年3月期実績に占める当該主要取引先に対する売上高の割合が42.5%にも及ぶことです。
もうしばらく先のこととは言え、半分近い売上が消える訳で、「どうするのだ、これ?」と思わず口走ってしまう位、驚かされたリリースでありました。
インパクトという意味では、次の方が大きかったかも知れません。
株式会社三栄建築設計が2023年8月15日に2023年8月期第3四半期報告書を公表しておりました。
その第2【事業の状況】に「継続企業の前提に関する重要事項等について」の記載がなされています。
その要因は、取引金融機関1行から、融資契約にかかる反社会的勢力排除条項に抵触するとして2023年6月26日付で「期限の利益の喪失通知」を受けたためとのこと。
企業を経営していると、監督官庁からの立ち入り検査の通知や税務調査の通知等、いろいろ望まない通知を受けることがありますが、期限の利益の喪失通知は飛びぬけて受けたくない通知の一つですね。
私の今までの会計士人生の中で監査クライアントが期限の利益の喪失通知を受けたという事例は幸いにしてないのですが、想像しただけで具合が悪くなりそうです。
ただ、株式会社三栄建築設計については、2023年8月16日に株式会社オープンハウスグループが同社の株式公開買い付けを実施すると発表しました。
確かにそれなりの営業基盤を持った会社をディスカウント価格で買収できるわけですから、株式会社オープンハウスグループの判断は合理的です。
だからと言って、評判を気にしないのだろうかと思う訳ですが、気にしないのでしょうね。そういう会社は強いよなあと感心させられます。
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