機会費用、比較優位、債券の含み損~「企業会計」2026年3月号・4月号~
- 6月23日
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雑誌「企業会計」の冒頭に掲載されている「ScopeEye」は、様々なバックグラウンドの方が1回限り担当する、その専門領域に係るエッセイのコーナーなのですが、一本のエントリーにするには簡潔過ぎて、これまで弊ブログでは取り上げていませんでした。
それなら2か月分を一本のエントリーにすればいいということで、今回は2026年3月号と4月号の同コーナーのメモ書きです。
「日常生活での経済学の使い道」(佐藤泰裕)(3月号)
経済学の知見の多くは、直接は役に立たない可能性が高いが、そんな中で、機会費用と比較優位の概念は多くの人の日常生活の助けとなり得る
(機会費用)
何か行動をとる場合に、それをしなければ何ができただろうか、と考え、その失った選択肢がもたらす価値もその行動の費用に含める、という考え方
例)スマホを眺めることの費用として、その時間でできたであろうこと(読書やエクササイズなど)の価値も費用と考える
(比較優位)
複数の作業を何人かで分担する時の役割決めに役立つ。業務の間での機会費用を1人ずつ考え、ある業務の機会費用を分担する人同士で比べてみる。この時、他の人より相対的に機会費用の低い業務に、その人が比較優位を持つ、という。
作業を分担する時に、比較優位のある業務を多めに担うように担当を決めると、全体として、同じ能力でより多くの成果を得られることが分かっている。
「含み損をあなどることなかれ」(大槻奈々)(4月号)
銀行にとって金利上昇やイールドカーブのスティープ化は、ほとんどの場合、業績や株価にはプラスと受け止められる
一方で、金利の上昇は保有債券の含み損を膨張させる。2025年9月末時点の上場地銀における債券の含み損は約3兆円と、連結自己資本の14%に達している。
上記に関わらず株式市場が落ち着いている背景の一つに、国内基準行の規制上の自己資本比率算定上、保有有価証券の含み損が原則として反映されないことが考えられる
邦銀は、資産の質が低下した中では、経営判断を慎重化せざるを得ないと考えるのが自然であり、そうなれば、銀行の投融資姿勢が抑制され、地域経済や企業活動への資金供給が細る懸念もある
感想
機会費用の概念は、会計士試験を受験した経験がある人であれば原価計算で習っていると思われますが、なかなか日々の生活で意識することが難しくもあります。
また、比較優位については、そうとは意識せずに自然と行っているような気もします。
債券の含み損については、保有目的がその他であれば、業績が好調なうちに損切りしてしまえばいいのですが、満期目的だと厄介です。
今後も継続的に金利が上昇していくのであれば、銀行業の中でも株価のトレンドに明確な差が出てくる時がいずれやってくるかも知れません。
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