新リース会計基準と関連する他の会計基準との関係~「企業会計」2025年1月号~
- 2025年2月7日
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「企業会計」2025年1月号の特集「新リース会計基準の衝撃」から「新リース会計基準と関連する他の会計基準との関係」(吉田剛)を読んでみましたので、その一部のメモ書きを記したいと思います。
ところで、当該論考の目的については以下のように記載されています。
本稿では、リースの借手企業が適用へ向けたプロジェクトを進めていく中で、あわせてそのインパクトを検討しておきたい周辺の会計基準(会計処理)について解説を行っていく。
使用権資産に係る付随費用
使用権資産の当初計上額には付随費用の額を含むとされているが、新リース会計基準等にはこの付随費用の具体的な範囲は示されていない
連続意見書第3「有形固定資産の減価償却について」では、付随費用の例として、買入手数料、運送費、荷役費、据付費、試運転費といったものが掲げられており、使用権資産の付随費用においても、この例示を参考にすることが考えられる
資本的支出
資本的支出は、これまでのオペレーティング・リースにおいても行われていたと考えられるが、当該資本的支出等に係る耐用年数の決定が論点となる
使用権資産に対して行われた資本的支出については、それが資産の使用可能期間を延長させるような支出であったとしても、リース期間が使用権資産を利用する期間としての最善の見積もりであることから、当該資本的支出についても使用権資産と同じ年数で償却することになるのではないかと考えられる
ただし、新リース会計適用指針BC34項(2)⓶では、借手のリース期間とリース物件における附属設備の耐用年数は、必ずしも整合しない場合もあるとされている
減損会計
使用権資産についても固定資産の減損会計の対象となることが明らかにされている(減損適用指針第5項、第68-2項)
使用価値を正味売却価額が上回る場合や、すでに売却意思決定している場合などで用いられる正味売却価額を使用するケースも含めて、資産グループの帳簿価額からリース負債の残高を控除すべきか否かという論点が存在し、新リース会計基準の開発の際にも審議がなされたが、最終的には基準等の改正には至らなかった。ただし、今後の会計基準等の開発動向には留意しておく必要がある。
資産除去債務
新リース会計基準第33項では、使用権資産のリース開始日における当初計上額に資産除去債務に対応する除去費用が加算されることが明示されている
資産除去債務の発生時に、その金額を合理的に見積もることができない場合に資産除去債務を計上せず、当該債務額を合理的に見積もることができるようになった時点で負債として計上するという定めが設けられている(資産除去債務会計基準第5項)。この点に関して、見積もることができない理由が、金額の見積もりではなく、除去時期の見積もりであった場合、新リース会計基準の見積もりによってリース期間を見積もってリース負債が計上されることになると、その時点で資産除去債務の計上を検討する必要性が生じ得ることに留意。
感想
少々細かい内容のように思えますが、これから新リース会計基準対応を進めていく中で疑問が生じやすい箇所でもありますので、意識しておいて損はないように感じます。
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