改正下請法(取適法)の運用基準案とは?~「会計・監査ジャーナル」2025年10月号~
- 佐藤篤
- 2025年11月7日
- 読了時間: 3分
前回のエントリーでは「会計・監査ジャーナル」2025年10月号の「改正下請法(取適法)の概要と実務への影響〜運用基準案の内容も踏まえて」(高宮雄介)から、概要のパートを取り上げましたが、今回は運用基準案のパートです。
運用基準案について
2025年7月16日に公正取引委員会より公表された
本改正の施行と同時に施行されることになる見込み
改正後の下請法の文言からは必ずしも明確でなかった事項や、下請法の文言の変更によらない実務上の取扱いに関する変更が盛り込まれている
運用基準案の内容は、成案までに変更される可能性がある点に留意
従業員基準
従来の資本金額による基準に加え、新たに従業員数による基準が追加された
改正後の法2条8項及び9項において「常時使用する従業員の数」を基準に判断する旨が定められているが、この点、運用基準案は、当該事業者の賃金台帳の調製対象となる対象労働者の数によって算定するものとしている(第2 2(2))
従業員基準と資本金基準の適用関係に関し、従業員基準は資本金基準が適用されない場合適用するとしている(同(3))
賃金台帳の調製対象となる対象労働者の範囲は、労働基準法および同施行規則等によって定められており、基本的にパートやアルバイトも広く含まれることになる
書面同意がある場合における下請事業者による振込手数料の負担
運用基準案では、下請代金を口座振込によって行う場合、下請事業者との合意の有無にかかわらず、振込手数料を下請事業者に負担させることを、代金減額の例として定めた(第4 3(1)カ)
これまで契約書等により定めをおいた上で下請代金振込時の手数料を下請事業者へ負担させていた親事業者は、本改正の施行時までに取引実務を変更する必要がある点に留意
協議に応じない一方的な代金決定における親事業者の取るべき対応
本改正において、下請事業者と協議を適切に行わずに一方的に代金額を決定する行為について親事業者の禁止行為に追加されたが、この点、運用基準案上、どのような場合に当該禁止行為に該当するかに関して具体的な説明が大幅に追記されている(第4 9)
一方で、親事業者が実務的な観点から合理的な対応を取ろうとしていると考えられる場合に、どのような状況であれば協議に応じない一方的な代金決定として問題とされることはないかに関して考え方を示している箇所もある
感想
自分には直接関係ないため軽い気持ちで読んだのですが、施行まで2か月弱ということを考えると中々の切迫感です。
会社の担当者さんのご苦労が偲ばれます。
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