会計教育現場の現在~「企業会計」2025年4月号~
- 佐藤篤
- 2 日前
- 読了時間: 2分
最近の弊ブログは「企業会計」2025年4月号の特集「会計業界の人手不足問題を考える」から取り上げることが多いのですが、今回も当該特集からです。
私には直接関係のない内容なのですが、知人が某大学の会計大学院で講師をしていることもあって、興味半分で「研究と教育の現場」(小澤康裕)を読んでみました。
現況
世界的に大学における会計学の学位プログラムへの入学者数が減少している
一方で我が国においては「会計」と名のつく学科の一般入試(100名以上の合格者)の倍率を調査した結果、国公立大学、私立大学ともに、過去10年間では平均的に3倍から4倍台を維持している。さらに、近年は緩やかに若干の上昇傾向が見られる。卒業後の選択肢が多いという理由から、志願倍率に大きな変動が生じていない可能性がある。
いわゆる会計大学院の志願者数も、2010年以降減少傾向にあったが、近年は回復しつつある
会計大学院
専門職大学院としての特性を生かし、実務に直結した教育を提供していることが特徴として挙げられる
実務経験を持つ教員が授業を担当し、実際のビジネスシーンでの課題解決能力を養うことを重視している
学部教育では取り扱うことが難しい、会計職業倫理に関する教育も強化されており、倫理的な判断力を養うための科目が設けられていることも特徴的な点である
人材確保に向けた取組み
教育課程の見直し
多様な人材の受け入れ
キャリア支援の充実
メンター制度の導入
業界の魅力を発信する
感想
私が高校生の頃から、法律系や会計含む経済系の学部は「潰しが効く」として、明確に行きたい学部のない文科系受験生には人気でした。
その辺りの事情は今も変わらないようです。
また、会計大学院の志願者数の回復は、会計士試験における短答式の難易度が上がった影響と思われ、この点が解消されると、また減少に転じるだろうと想像しています。
何はともあれ、今のところは危機的な状況にはなさそうで何よりです。
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