貸倒引当金で債務超過寸前~㈱サイバー・バズ~
- 佐藤篤
- 2024年5月10日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年5月16日
2024年5月8日に株式会社サイバー・バズ(以下「Cバズ社」)が「債権の取立不能または取立遅延のおそれによる貸倒引当金繰入額の計上に関するお知らせ」をリリースしておりました(リンク)。
このようなリリースはそう多くないとは言え、内容的に珍しくもないのですが、Cバズ社のケースの特異性はその金額的影響度にあります。
何と、連結純資産の90.7%にも及ぶ貸倒引当金の計上を余儀なくされたとのこと。
Cバズ社は当該リリースの同日に2024年9月期第2四半期決算短信も併せて公表しているので、早速連結貸借対照表を見てみました。
まずは流動資産です。

確かに多額の貸倒引当金が計上されています。
次に純資産です。

かろうじて債務超過は免れています。
連結貸借対照表を見る限りでは、投資有価証券位しか即時換金できそうな資産もなく、それも約77百万円程度で、正直焼け石に水です。
こうなると、後は銀行が面倒を見てくれるかの勝負になる訳ですが、Cバズ社は同日に「資金の借入に関するお知らせ」もリリースしており、とりあえず10億円の資金は確保できたようです。
とは言え、Cバズ社は買掛金残高だけで10億円以上ありますし、当座はしのいだとは言え、厳しい状況はまだ続きそうです。
与信管理どうなっていたのか等ツッコミどころはいろいろありますが、何とも気の毒な話でありました。
(2024年5月16日追記)
10億円の借入について、どうやら揉めているようです(リンク)。
併せてGC注記に関するリリースも出されています(リンク)。
全然当座はしのげていないようです。
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